今回の韓国「平昌冬季オリンピック」のドタバタについて一言

先ずは、初めに確認事項として、
IOC五輪憲章の第五十条に、「広告、デモンストレーション、プロパガンダの禁止」が次のように明文化されています。

「オリンピック区域、競技会場、またはその他の区域では、いかなる種類のデモンストレーションも、あるいは政治的、宗教的、人種的プロパガンダも許可されない。」

これが、近代オリンピックの最大精神です。

これを踏まえ、韓国で開催されている今回の冬季オリンピックの有様を見て感じることは、「一事が万事でなんだかなあ?」これ一言に尽きます。
では順を追って指摘していきます。

 

韓国は、今回のオリンピックホームページにおいて、具体的に竹島を「独島」として取り上げ、お得意のプロパガンダを行っています。
その内容は、「独島は韓国人にとって特別な場所」であり「韓国最東端の領土」と説明し、更には、日本海を「東海」と記載し、オリンピックに悪ノリして韓国暴論を堂々と主張しています。
まあ、韓国だから然もありなんで、今更この厚顔無恥に驚かされることはありませんが、北朝鮮の参加においては、もう、ぐだくだで見るに堪えない。
オリンピックなのか、北朝鮮主導の「ほほ笑み外交」とかで、見え透いた猿芝居を見せられているのか。
袖にされている主役のオリンピック参加選手が可哀想でしかない。

 

国際オリンピック委員会(IOC)及びバッハ会長は、開催前の会議において、
韓国主催オリンピックに南北の合意により北朝鮮が参画することを了承した。
両国の政治的思惑をそのまま反映したこの了承については多くの疑問の声が挙がっています。

「平和の祭典オリンピック」の開催において、韓国と北朝鮮の合意を後押しするのは、IOCの使命・得点とでも思っているのでしょうか。
オリンピックは、時の国際情勢に飲み込まれ政治に左右されてはならない祭典であり、
純粋にスポーツの祭典としてルールに則り、公明正大に参加選手をバックアップしなければなりません。

 

今回の北朝鮮の参画におけるオリンピック乗っ取りプロパガンダは、北朝鮮を受け入れると判断した時点でこの有様は誰でも予想出来たことです。
IOCは、韓国でオリンピックの開催決定時に、韓国・北朝鮮との整合性を担保する必要があったと考えます。
それを行わずに、韓国開催を決定したことについては、IOC側の不備が指摘されなければなりません。
決定当時の北朝鮮は、まだ国連安保理が決定した制裁対象国ではなかったかもしれないが、核問題の指摘は当時よりなされていたと思う。
また、北朝鮮は1988年ソウル五輪をボイコットしている確信犯でもある。

 

IOC及びバッハ会長は、この決定不備及びオリンピック憲章との矛盾について、説明責任を果たさなければならない。
しかしながら、説明責任どころか、オリンピック終了後にバッハ会長が北朝鮮を訪問することが決まっているようだ。
オリンピックが終わってから何をしに、のこのこと北朝鮮を訪問するのか。
これを飛んで火に入る夏の虫と言わずにんなと言おうか。

 

逆の穿った見方をすれば、
朝鮮半島が東西対立によって分断された歴史が、オリンピックの祭典を契機に平和的統一に向けて好転するとしたら、それは理想的な出来事ではあるが、そうは問屋が卸さないし、物事は進まない。
結局の所、北朝鮮の目的は国連制裁の緩和であり、核開発のための時間稼ぎに利用されたと言われてお仕舞いである。

 

誰かが言っていたが、今回のオリンピックで一人勝ちの金メダルは北朝鮮だと。

これは、言い得て妙でしかない。
終わってからの北朝鮮動向に注目だが、この予想は残念だが外れないであろう。

全く「なんだかなあ?」である。